2023年6月27日に行われました第11回定時総会におきまして、
引き続き会長を務めさせて頂く事となりました。
新理事を迎え、執行部のさらなる充実を図り、執行部発足時にお約束した
① 乳幼児期と成人期、高齢期を結ぶ
② 学校とかかりつけ歯科医、家庭・地域を結ぶ
③ コロナ感染症以前とコロナ感染症拡大後の学校生活を結ぶ
の、3つのキーワードを継続、発展させて会務に取り組んで参りたいと考えております。
高齢期まで、生涯を通じた口腔健康管理は不可欠です。その中でも最も大切な時期が、
子供たちが自立的な健康観を育み、生涯にわたり“生き抜く力”を獲得する学童期であり、
学校歯科保健教育であると考えております。
そこで、私たち新執行部は、“結ぶ”という言葉をキーワードに、これからの会務に取り組んで参りたいと考えております。
さて、新型コロナ感染初は5類感染症に移行されました。しかし学校生活はコロナ以前の生活に戻るわけではありません。
コロナ禍を経験したことで、学校における感染症対策について「三つの密」(密閉・密集・密接)を避けること、
手洗い、うがいの重要性など多くのことを学びました。
「食育推進委員会」では、「黙食」が必要なくなった給食を本来の楽しい給食とできるように、
給食前後の手洗いの徹底、飛沫を飛ばさないような会食や大声を控える会話などの食事のマナー、
よい姿勢や正しい食べ方、飛沫感染、接触感染の防止考慮した新しい歯みがきスタイルなど
ポスト・コロナ時代の生活習慣について発信して参りたいと思います。
「骨太の方針2023」でも、生涯を通じた歯科健康診断(いわゆる国民皆歯科健診)の推進が記載されたように、
全身の健康健康寿命の延伸に、生涯を通じた口腔健康管理は不可欠です。
府学歯では、生涯を通じて健康に関わっていくライフコースアプローチという概念で
学校保健活動に取り組んで参ります。
特に学齢期は他律的健康づくりから自律的健康づくりに移行する重要な時期であり、
生涯にわたり自分の口で「食べる・話す・呼吸する」という口腔機能をこの時期に正しく獲得することは重要です。
「口腔機能育成委員会」では口腔機能の発達について調査し、学校での口腔機能発達不全症の表かとその対応、
かかりつけ歯科医との連携についてHP、府学歯雑誌等に発表して参りたいと思います。
また、コロナ禍においては、GIGAスクール構想によって一人一台端末の整備が一気に進むなど、
児童、生徒の教育環境におけるデジタル化が大きく進展しました。
また、校務支援システム導入など学校におけるICT化が急速に進歩しました。
「学術委員会」では健康診断結果データのデジタル化、
校務支援システムへの健康診断管理ソフトの導入状況について調査し、
学校とかかりつけ歯科医、家庭が連K利するシステムの構築、
学校歯科健康診断情報の本人提供(パーソナルヘルスレコード)の推進に貢献して参りたいと思います。
「学校安全教育委員会:では、マウスガードを活用した学校安全教育の講習会を行っております。
アクシデントとして捉えてしまいがちな学校でのケガも日ごろからの行動と安全対策によって防げることを理解し、
危険予知・危険回避能力を育成していくことは重要です。
また、特定のコンタクトスポーツのみではなく、
一般的なスポーツのときにも、課外活動や体育の授業時にも歯・口の外傷予防にマウスガードは有効であり、
小学生などの低年齢層から着用を促進して、
安心・安全な状況の中で、多くの自動・生徒たちがスポーツを楽しめるように
マウスガードの普及・啓発を進めて参りたいと思います。
第87回全国学校歯科保健研究大会も終了し、全国からの新知見も得て、
ポスト・コロナ時代の学校保健活動が本格的に幕開けを告げました。
児童・生徒の健康・安全を第一義に考え、関連団体との連携を密にして活動を進めて参ります。
会員の先生方におかれましては、倍旧のご支援を賜りますようお願い申し上げます。