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府学歯レポート

G とG O について(2012-01-13)

学校歯科医による「G」の健康診断
 学校歯科健康診断で、歯肉の状態を見る際、前歯部の状態を観察して判断することになっています。

  歯垢(プラーク)の付着状況
  歯肉の発赤の有無
  歯石の付着

これらの状態を視診により判断し、結果を0,1,2と判定することはご存知のとおりです。歯石沈着を伴う歯肉炎は、「2」と判定します。これは、「要精検」にあたり、「学校歯科医所見欄」に「G」と記入します。すると、「健康診断結果のお知らせ」が発行され「かかりつけ歯科医」に受診を勧められるわけです。歯石の付着はあるものの歯肉に炎症が見られない場合は「ZS」と記入し判定は「0」となりますが、「健康診断結果のお知らせ」が発行されることになっています。歯牙の交換時期については、萠出途上にある第1大臼歯の歯冠部に歯石が付いているものも「ZS」と記入します。
 歯石の伴わない歯肉の軽い炎症が見られる場合は「1」の判定で「GO」と「学校歯科医所見欄」に記入します。

かかりつけ歯科医による「G」の事後措置
 こういった子どもたちが“かかりつけ歯科医”を受診した時には、適切なブラッシング指導をしていただくことが大切なことです。「むし歯がないのになぜ治療勧告が出たのかわからん?」と言って、子どもたちを返さないようお願いします。
将来、歯周病に発展することがないよう適切な指導をし、子どもたち自身が適切なブラッシングと食生活に気をつけることで歯肉炎が改善するということをわからせることが大切です。

GO=要観察とは
「GO」は、適切な保健指導と予防処置等により歯肉炎「G」への進行を予防できるとして平成7年より導入されています。
文部科学省が作製した“「生きる力」をはぐくむ学校での歯・口の健康づくり”をみると、この「GO」については健康保健教育、保健指導に最も適した恰好の材料であるようで、取り組みに力がはいっていることが読みとれます。
 まず、歯垢の付着や歯肉の発赤状態を児童生徒本人が確認しやすく、適切な指導によって改善がわかりやすいということです。

学校での「GO」の事後措置
 このように、文部科学省が推進しようとする学校保健指導、保健教育においての「疾病初期」で、それは短期間の予防的事後措置で改善していることを子どもたちが判断しやすいということから、文部科学省が力を入れぬわけがありません。学校歯科医もこれを認識しておく必要があります。今後、学校(園)児童・生徒への保健指導、保健教育に養護教諭と協力を密にして取り組んでいくことが平成21年度改定された学校保健安全法で求められているということです。
このことは、“「生きる力」をはぐくむ学校での歯・口の健康づくり”の中に明記されています。
「GO」と判定された児童生徒たちを、学校でどのように指導するかが今後重要になってきます。すでに、養護教諭が子どもたちを集めて、積極的にブラッシング指導しておられる学校もあります。そして、そう言った子どもたちの2度目の判定を実施する、といったように行政にも「子どもたちの歯・口の健康」として積極的に進める義務が出て来るものと思われます。
 学校歯科医や歯科衛生士が出向いて、児童生徒に講演、指導を行うといったことは、事後措置として十分かなっていると思います。地域ですでに進められているところもありますが、全学校(園)で行うとなれば、財政的にも人員的にも負担が大きい場合もあるでしょうから、市の行政ともよく協議していただいて、できる方法から取り組んでいかれるとよいと考えます。
 さらに、今後の各学校への課題として、「G」、「GO」と判断された児童・生徒の数をそれぞれ把握していただき、できれば経年的な推移を見ることが出来るようデータ化していただけることを願っています。

(※最後に、拙文を校正していただいた金森会長ほか役員の先生方に感謝します)

広報担当常務理事 寺下邦彦(文)
学術担当常務理事 松本 仁(監修)